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ヒットする商品ネーミング作成のコツ!「5つのステップ」

スーパーマーケットの保冷庫に商品が並べられている

 

お客さまが最初に商品と向き合うのは「ネーミング」です。どの商品パッケージにも大きくネーミングが記されているように、パッとわずか1秒でお客さまの記憶に残すのがネーミングの役割と言っても過言ではありません。ただ商品ネーミングとはつけようと思えば簡単に付けることもできますが、これだけ商品が溢れる中で精査をしていないネーミングでお客さまが振り向いてくれるほど市場は甘くはないのです。しかし戦略的にネーミングをつける方法がわかれば、あなたの商品がヒットするチャンスも大きく広がります。今回はターゲットを女性に限定しヒットする商品ネーミングの作成プロセスを順を追ってお伝えしていきます。

 

1.感覚でつけられたネーミングはボツ案がほとんど

 

商品ネーミングの決定を経営者の主観でつけられているケースは意外と多いものです。実際に弊社でネーミング開発の依頼を受けることがあるのですが、クライアントから提出された第一案は経営者またはネーミングに関わった人の「好みや主観」で決められたという事例がほとんどだったからです。

 

ちょっと辛口ですがこのような傾向がありました。

・カッコいいネーミングにしたいためか英語を多用している

・「美」とか「キラキラ」とか女子が好きそうな言葉を入れれば良いかと思っている

・競合他社でヒットしている商品名をマネている

 

誤解のないように言っておきますと、上記のようなネーミングもアリです。ただネーミングとは「1商品に1ネーミング」しかつけられないものだらこそ、主観や好みで安易につけるのはマーケティング的に見ても失敗する確率が高いのです。ヒットをするかどうかは未来のことなので誰にもわからないですが、「失敗しない要素を潰す」ことはヒットの確立を限りなく100%に近づけることにつながります。つまりネーミング付けとはしっかりとマーケティングをしながら「正しいプロセスを踏む」ことがとても重要なのです。

 

 

2.ネーミングの役割とは

 

ネーミング作りに入る前に、ネーミング役割について考えてみましょう。

まずあなたの商品が置かれる売り場とはどこでしょうか?ネットの自社サイトかもしれませんし、Amazonのような大型ショッピングサイト、さらには実店舗や競合他社がひしめくコンビニやドラックストアかもしれません。売り場はどこであれ、お客さまは多くの商品の中からあなたの商品を見つけなければいけない状況に代わりはないでしょう。

 

本来女性のお客さまは「良い商品を買いたい!」と思いながら買い物をします。女性客の考える良い商品とは「自分に合っている商品=自分の悩みをドンピシャで解消してくれる商品」です。しかし実際にはお客さまの前には商品が山のように並べられています。お客さまは商品選定をする上で「良い商品の手がかり」を探しています。そしてその手がかりとしているのが商品ネーミングになるのです。

 

商品ネーミングとはあなたが思っているよりも女性のお客さまは重要視しています。また女性客は「感覚」でその商品が自分にとって良い商品であるかも瞬時に感じ取る、優れた感性を持っています。そのため商品ネーミングとはお客さまにとって魅力的であるかどうかが重要です。つまり商品ネーミングとは「1秒広告」の役割を担っています。1秒で意味がわからない、商品の全体像が見えない商品ネーミングは、女性客にとって良い商品を選定できないため「不誠実」であり、商品ネーミングの役割を果たしていないと言えます。

 

 

3.ヒットネーミングを作成する5つのステップ

 

では女性にヒットするネーミングをつくるにはどうしたら良いのでしょうか?それは女性の特性を踏まえたマーケティングをしながらネーミングを丁寧に決定してくことです。

ここであえて決定という言葉を使いましたが、ネーミング作成において一番頭を悩ませるのが1つに絞るという作業です。ネーミングとは「ターゲットにとってこちらが訴求したいことを一番受け取ってもらえる最高のもの」を選定することになります。そのプロセスは5つあります。順を追って見て行きましょう!

 

3-1.商品の性格をディスカッションする

 

社内で商品ネーミングをつけようとした時に、最初にすることは「言葉出し」ではありません。商品についてしっかりと性格を把握しておくこと、つまりコンセプトの再確認がすることになります。なぜなら商品がどんな目的でつくられたのか、お客さまにどう思って頂きたいのか、商品の特長とは何かというこれらの伝えなければいけない要素を再度確認することによって、言葉選びができるようになってくるからです。

 

例えば「トマトジュース」を売り出すとします。すでにトマトジュースはメジャーな商品であるため、どこが既存製品とは違うのかをしっかりと頭に入れてネーミングを考えないとお客さまには選んでもらえないからです。このトマトジュースが既存製品よりも優れた点として仮に「リコピン5倍・赤色ではなく緑色・糖度がリンゴと一緒」という特徴があった場合、これらを訴求できるネーミングにすることでお客さまは他社製品との違いをイメージできるようになります。

 

芸能人も性格や雰囲気とマッチしている芸名はとても覚えやすいですよね。あなたの商品は「どんな性格をしているか?」を社内でディスカッションしてみましょう!

 

 

3-2.世界の中心で一番叫びたいことは何?

 

商品の性格や特徴がたくさん出てきたところで次の段階に入ります。それは「一番叫びたいことは何?」を決めることにあります。なぜならヒットするネーミングの第一条件は「わかりやすいこと」だからです。女性のお客さまはとは一見して商品イメージからメリットが伝わらないもとやイメージが湧かないネーミングには「良くない商品である」と思わせてしまいますが、逆にメリットを提示しすぎるのも分かりづらさにつながってしまいます。そのため訴求ポイントを絞るという決断が必要になってきます。

 

あなたの商品はきっと素晴らしい点がたくさんあり、全てお客さまに伝えたい気持ちでいっぱいでしょう。しかし何せ商品ネーミングは「1秒広告」。人が1秒で理解できる範囲にとどめなくてはいけません。とても心苦しいですが伝えることを1つに絞ることは市場で勝ち残っていく手段です。ではどのように削ったらよいかと言えば、ターゲットを明確にしてターゲットが一番興味を示す点を残すようにしていきます。それは競合他社製品がどのようなものなのか、どの売り場で陳列されるかでも違ってきます。

 

あなたが日本だけでなく世界の中心で商品の素晴らしさを1つだけ叫べるとしたら、それは何ですか?また叫んだことは売り場で買い物をするターゲット女性にとって心を揺さぶることでしょうか?

 

 

3-3.キーワード出しは「検索」が便利

 

商品を訴求する方向性が絞られたら、次にキーワードを出していきます。この時点でネーミングの形をつくりあげてしまいたい衝動に駆られますが、ぐっとガマンです。ここで勘や経験値に頼っても、少ないボキャブラリーの中で決めていくことになるからです。目立ちかつ印象的なネーミングにするためにも、まずはキーワード出し=材料探しをしていきます。

 

キーワード出しのコツとしては、前項目3-2で絞った「訴求ポイント」からあらゆる言葉を出していきます。例えばトマトジュースを例にすると、訴求ポイントが「リコピン5倍」だったらとすると、

 

「リコピン5倍」・・・ぎっしり、ぎゅっと、赤い、灼熱、ヘルシー、老化に効果、美肌

などあらゆるキーワードを出していきます。さらにその1つ1つのキーワードから連想されるものや同義となる言葉をどんどん出していきます。自分の頭の中で絞り出そうとすると限界も来るので、そんな時はネットの検索システムを使うと良いでしょう。

 

例えばネットで「リコピン トマト」と検索すると、「トマトジュース、効能、カロリー」など下にたくさんの『キーワード』(ユーザーの検索が多いサジェストキーワード)が出てきます。このようなサジェストから閲覧を進めていくと新たなキーワードを生み出すヒントが得られることがたくさんあります。この作業は自分ですると大変なので、ある程度社内でキーワードを割り振り分担作業で行うのがおススメです。

 

ちなみにキーワードのピックアップ時にヒントになる語群をあげておきます。

●偉人名●地名●動物・植物●形容詞●会話語●音楽用語●天文用語など

 

 

3-4.言葉のミックスジュースをつくろう!

 

キーワードという材料がそろったら、次は形式を使って言葉のミックスジュースを作って行きます。単体の言葉は平凡でも、違うものをつなぎ合わせることによって、新たなネーミングが生まれることがあります。組み合わせネーミングのメリットは、比較的発想がしやすく他社製品と被ることがないということです。似たような名前は商標権でつけられないこともあるため、他社と被らないということが大前提です。まずはミックスする方法をいくつかお伝えします。

 

●足し算ミックス

さきほどキーワード出しした2つの言葉を足し算のようにつなげてネーミングにする方法です。足すという作業だけなのですが、とても新鮮なネーミングを生み出すことができます。

事例:「六本木ヒルズ」「のんある気分」「植物物語」

 

●短縮ミックス

キーワードをつなげた後に言いやすく親しみやすいように言葉を短縮形にする方法です。人は3文字、ないし4文字が覚えやすいと言われています。そのためネーミングの意味は直接はわからなくてもなぜか耳に残るというのが短縮ミックスのメリットです。

事例:「Suica(スイスイカード)」「のどぬ~るスプレー(喉に塗る)」

 

●掛け算ミックス

2つないし3つのキーワードと音が被る部分を掛け合わせる方法です。2つのキーワードの意味が活きるのがこの掛け算ミックスのポイントで、商品イメージと一緒に記憶に残りやすいネーミングになります。

事例:「スミガキ(炭×磨く)」「セノビック(背伸び×BIG)」

 

この他のヒントや事例については関連記事「女性の心を10倍惹きつける商品ネーミングのつくり方」も参考にしてみてくだい。

 

 

3-5.商標審査を忘れずに

 

ある程度ネーミングが絞られてきたら、一度やっておかなくてはいけないことがあります。それはすでに考えたネーミングが商標登録されていないかというチェックです。もし商標登録がされている場合使えないケースも大いにありますので、チェクしたい場合は「特許電子図書館」に入り検索をかければ既に登録がされているかがわかります。商標や特許を選ぶ項目がありますので、商標を選び該当ワードがあるかを見るようにしましょう。

 

 

4.まとめ

 

いかがだったでしょうか?ユニークなネーミングでヒットを飛ばしている小林製薬は「ネーミング1つで1億円違う」という意識の元、必死で考案をしているそうです。かのアインシュタインでさえ「私は何か月も何年も考える。100回中99回は間違えるが、100回中1回は正しい」としてアイデアを考え抜く重要性を説いています。「これだ!」というものが見つかるまで、数を出すということがとても大事なのだということですね。ではまとめに入ります。

 

【ヒットネーミングを作成する5つのステップ】

①商品の性格をディスカッションする

②世界の中心で叫びたいことを1つ決める

③キーワード出しは検索を使って大量にする

④言葉のミックスジュースを楽しみながら作る

⑤商標登録を忘れずに

 

ネーミングづけは眉間にシワをよせながらするのではなく、楽しみながらするのがポイントです。そうすることで思考がやわらかくなり思わぬアイデアが生まれてくるでしょう。商品ネーミング付けも商品開発の1つ。ぜひしっかり取り組んでみてください!

 

この記事を書いた人/五丈凛華